リストカットと自己肯定感について

リストカットと自己肯定感について

最近、若者の間でリストカット(自傷行為)をする人が増えているという報告があります。リストカットは単なる「痛みを感じるための行為」ではなく、心の奥深くにある不安や孤独、自己否定感の表れであることが多いです。特に、自己肯定感が低い人ほど、自傷行為に走りやすいと言われています。

なぜリストカットをしてしまうのか?

リストカットをする理由は人それぞれ異なりますが、共通しているのは「心の痛みを和らげるための手段」としての側面です。

1. 感情のコントロールが難しい
怒り、悲しみ、不安、孤独などの感情が抑えきれず、それを外に表現する手段としてリストカットをしてしまう。

2. 生きている実感が欲しい
自分の存在を実感するために、痛みや血を見ることで「自分はここにいる」と確かめようとする。

3. 助けを求めている
誰かに気づいてほしい、理解してほしいという無意識のサインとして、自傷行為を繰り返してしまう。

4. ストレスやプレッシャーの解消
学校や家庭、友人関係の悩みなど、強いストレスを感じたときに、一時的に心を落ち着かせる手段として行う。

自己肯定感との関係

自己肯定感とは、「自分には価値がある」「自分の存在を大切に思える」という感覚のことです。リストカットをする人の多くは、この自己肯定感が低い傾向にあります。

「どうせ自分なんて…」という思いが強い
周囲の期待に応えられないと感じる
「自分が傷つくのは仕方ない」と思ってしまう
他人と自分を比べてしまい、自分を責める

自己肯定感が低いと、「自分を大切にする」という意識が薄れ、逆に自分を傷つけることでストレスを発散しようとしてしまいます。

リストカットをやめるためにできること

リストカットをやめるためには、単に「やめなさい」と言われるだけでは解決しません。大切なのは、

✅ 自分を受け入れること
「完璧でなくてもいい」「ありのままの自分を認める」と少しずつ意識する。

✅ ストレスを別の方法で発散する
運動やアート、音楽、日記を書くなど、自傷以外の方法で感情を発散する。

✅ 誰かに話す
信頼できる友人や家族、カウンセラーに気持ちを話してみることで、心が軽くなることも。

✅ 小さな成功体験を積む
「できた!」という経験を増やすことで、自己肯定感を少しずつ高めていく。

さいごに

リストカットをしてしまうのは、決して「弱いから」ではありません。心の痛みをどうにかしようと、一生懸命もがいている結果なのです。でも、傷つけなくても心が軽くなる方法は、きっとあります。

「自分をもっと大切にしていい」—そう思えるように、少しずつでも前に進んでいきましょう。あなたはひとりではありません。

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