vol.2若者のOD(オーバードーズ)と家族環境・愛着障害の関係について

 

2. 愛着障害とODの関係

愛着障害とは、幼少期に適切な愛着形成ができなかったことで、対人関係やストレスへの耐性に問題が生じる状態を指します。ODを繰り返す若者には、愛着障害の特徴を持つ人が多いと感じます。

(1) 愛着障害の主なタイプ

愛着障害には大きく分けて以下の2つのタイプがあります。

回避型(愛着回避)

  • 「誰にも頼れない」「どうせ人は自分を分かってくれない」と考える
  • 感情表現が苦手で、他人との距離を取る
  • 人前では普通に振る舞うが、内面では極度の孤独を感じている

薬(OD)に頼る理由:「感情を抑え込みすぎて、薬で一気に解放しようとする」

不安型(愛着不安)

  • 常に「誰かに愛されたい」「捨てられたくない」と不安を抱えている
  • 過剰に他人に依存しやすい(恋愛依存、SNS依存など)
  • 小さなことで情緒が不安定になりやすい

薬(OD)に頼る理由:「不安を感じると、自分を傷つけることで安心しようとする」

(2) ODと愛着障害のつながり

愛着障害を持つ人は、自分の感情を適切に処理する方法を学べていないため、薬を使うことで「安心感」や「現実逃避」を求める傾向があります。

💬 ODをすることで得られる一時的な効果

  • 「しんどい気持ちがなくなる」
  • 「薬を飲めば眠れるし、考えなくて済む」
  • 「これをやれば、誰かが自分を心配してくれるかも」

つまり、ODは「助けを求める手段」でもあるのです。

しかし、これは根本的な解決にはならず、繰り返しODをしてしまう悪循環に陥るケースが非常に多いです。

次回 3. ODを防ぐために必要な支援

 

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