統合失調症の経過について
統合失調症の経過について
ストレス社会とも呼ばれる現代において、不安やうつなどで統合失調症を患ってしまう方が年々増加傾向にあります。医師の処方・指導のもと行われる薬物療法や心理社会的療法、また心理カウンセリングを受けるなどで改善を図っていく必要があります。統合失調症が回復へと向かっていくには、4段階の過程があります。
前兆期(前駆期)
病気の前触れのような、様々な症状が現れてきます。不安や焦りの気持ちが強くなったり、何となくやる気がなくなるなど、本人もなぜこんな気持ちになってしまうのか分からずにストレスが蓄積するばかりです。しかしながら、このようなことはたくさんの方が経験をしているものですので、本人も周りも気づかないうち悪化してしまうケースもあります。
急性期
前兆期のあとは、急性期へと段階が進みます。極度に不安や焦りの気持ちが強まり、幻覚や幻聴がして頭のなかが混乱するなど、周りから見ても明らかにおかしな行動、言動が現れてきます。
さらに昼夜逆転の生活になる、食欲がなくなって激やせするなど日常生活を送ることもできなくなってしまい、入院治療を余儀なくされるケースも少なくありません。
消耗期(休息期)
消耗期へと段階が進むと心身が疲れきってしまい、無気力となって何もする気がなくなってしまいます。いつも寝ていたり引きこもったりと、怠惰にしか見えないかもしれませんが、本人のペースでゆっくりと休息させてあげてください。また、ちょっとしたことで急性期へと逆戻りしやすい時期でもあります。ご家族の温かく見守る気持ちが大切です。
回復期
十分に休息をとったあとは、「回復期」へと段階が進みます。何かに取り組みたい、社会との関わりを持ちたいなどの意欲が徐々に現れてくる時期です。ゆっくりペースではありますが、着実に回復へと向かい、社会復帰が可能となっていくでしょう。
根気よく焦らず見守っていきましょう。この時期には、デイケアや作業所などに参加させるのも良いです。
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